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ファイナルファンタジーXV
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リードAIリサーチャー三宅さんによるFFXVの人工知能のお話

カテゴリ:FFXV開発スタッフによる記事

突然ですがこんにちは、テクノロジー推進部 リードAIリサーチャー 三宅です。


 

今回はFFXVゲーム内における人工知能についてお話ししたいと思います。

本作には、さまざまなキャラクターが登場します。そして、それぞれのキャラクターは、それぞれの個性に応じた知能を持っています。

仲間にも、モンスターにも、街の人たちにも、知能が宿っています。
こういった知能のことを人工知能と言います。

僕はFFXV開発チームでそんな人工知能を作るみんなと働いています。
それぞれの開発者のエキスパートが特技を生かして協力しながら、人工知能を作っています。





人間の持つ自然な知力を、一つ一つ形にしてキャラクターの中に積み上げて行くことで、より人間に近い知能へと近付かせて行きます。
本作の開発では、こういった人工知能技術が一体のキャラクターごとに20~30個ぐらい積み上げられています。
意思決定を行う「AI Graph」、目的地への経路を計算する「パス検索」、モンスターが自分の運動範囲と性能を自覚する「モーション解析」など、一歩一歩キャラクターの知能を成熟させてゲームの世界に馴染ませて行きます。

プレイヤーの皆さんはゲームプレイの中で、そんなキャラクターたちの知力を局面ごとに感じることが出来ると思います。






キャラクターの知能を作る時は、その世界でそのキャラクターがどんな役割を持っているのか、どんな生活をしているのかを想像しながら作ります。

小説家が登場人物の描写について考えるみたいに、それぞれのキャラクターたちの生い立ちや背景を考えながら、このキャラクターはこんな人かな、このモンスターはこんな生態かな、と、プログラムやツールを駆使して少しずつ積み上げながら知能を作って行きます。





小説と違うところは、キャラクターたちは、一つの筋書きではなく、いつ、いかなる状況にも対応せねばならないということです。
どんなことが起こるかは、ゲームとイベント次第なのですから、キャラクターたちは開発者の操り人形ではなく、自分の行動を自分で決めて行く知能を持つ必要があります。





モンスターたちはその場所の生態で生きている存在として、ノクトに付く仲間たちも、その場の状況に応じて、自らの行動を決めて行きます。さらに積み重なる戦闘とドラマによって、キャラクターと主人公の「旅」が形成されて行きます。
キャラクターたちは、活き活きと、自分たちで自分たちの運命を決めて生きている生命なのです。


 


ここでは、ちょっとだけプロンプトの頭の中を覗いてみましょう。




今、プロンプトは、ノクトの近くでベヒーモスと遭遇しています。

この時、プロンプトは自分で自分のいるべき行き先を決めるために、地形、敵・味方の位置状況を考えて、どの場所が危険で、どの場所が安全かを認識する「戦術位置検索」(Point Query System)という知的な能力を用います。




この図で言うと、赤色は危険な場所、緑色は安全な場所、という判定です。プロンプトやキャラクター、モンスターたちは、激しく変化する環境の中で自分の立ち位置を自分で決める能力を持っているのです。
  


これは一つの例ですが、人間なら当たり前のそんな思考能力も、人工知能では一つ一つ実現して行かねばなりません。

この一つの思考能力も数人の開発者の連携のもとで作られているのです。









僕はキャラクターたちが、それぞれ個性を持ち、それぞれ希望や欲求を持って、ゲームの世界で生きて欲しいと思っています。

そのために、それぞれのキャラクターに合った知能を持たせて、ファイナルファンタジーの世界の中で、喜んだり苦しんだりして、生きて欲しいと思っています。そして、プレイヤーと同じ時間の中で、精いっぱい生きて欲しいと願っています。




このゲームには、美しい丘があり、河があり、登る太陽があり、山脈があり、せせらぎがあり、雷鳴があり、街の喧騒があり、車のクラクションがあり、野原に咲き誇る花々があります。

そして、さらに、そのような世界を認識するにそれらがこの世界を認識し、この世界で生きるキャラクターたち、モンスターたちで満たされることでゲーム世界はより豊かな生命に満ちた世界になります。





主人公の仲間をはじめ、モンスター、ボス、敵、兵士、それぞれ背負っている宿命、それぞれが守りたいもの、掴みたいもの、生きている場所、辿り着きたい場所があって、はじめて存在しています。
モンスターのかたち、キャラクターの服装、言葉遣い、文化、ここには一つの世界があり、それぞれがこの世界を生き抜こうとしています。





そんな世界とキャラクターたちの息吹を、ゲームをプレイしながら感じていただければ幸いです。


三宅

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2016.05.10 19:50

トカゲの尻尾さん  komedaさん  shuさん  ほか81人がいいね!

コメント:13件

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ハーモニー
登録日:2016.05.20 19:41

大変興味深く読ませていただきました。本当に素晴らしい仕事をなさっていますね。感動しました。発売されたら隅々まで大切に味わいながらプレイしたいです。

Speck0
登録日:2016.05.18 11:33

今回のAXBは本当にすごいと思います。一種の革命なんじゃないでしょうか?これは是非次回のFFでも続けていって、さらに進化させていって欲しいと思います。

カルチョス
登録日:2016.05.17 19:46

三宅さんこんばんは〜( ´ ▽ ` )ノ ふむふむ…キャラクターが生きているように実装していくのって大変ではありますがやり甲斐がありまね。UE4だとナビゲーションメッシュを割と簡単に実装できましたが、ルミナスは難しそうなイメージがあります…。以前FFXIVのAIについて技術資料を読みましたが、XVについても確認しておきます!!お忙しいところ貴重なブログを書いて頂きありがとうございます!

Quelle
登録日:2016.05.17 00:52

数年前ファミ通のルミナスコラムでFF15のAIの話を読んだことがあります。画像もその時のものですね。大変興味深くてルミナスコラム記事目当てにコラムが載る週は欠かさず雑誌を購入してました。当時の技術的な記事内容に加えて今回は開発者の方々がキャラを生きた存在として創りあげたいという気持ちが伝わってとても良かったです。 こういう開発者インタビューをもっとして欲しいです。まずはGIの開発インタビュー動画の日本語バージョンと言うか、そこで語った内容をブログでもっと詳しく紹介して欲しいです。

ちととせ
登録日:2016.05.12 21:58

三宅さん初めましてこんばんは。人工知能のお話大変面白く、とても興味深く、ただただ感嘆するばかりでした・・・。 私達と同じ時間を、ノクト達も同じようにFFⅩⅤの世界で生きていて、そして生き抜こうとしている・・・。 その『生命』を三宅さんが丹精込めて丁寧に、ひとつひとつ、ひとりひとり、モンスターも分け隔てなく創って下さっている事に、言葉に出来ない程の感情が胸いっぱいになって溢れました。 三宅さんの想い、願い、『生命』が詰め込まれたFFⅩⅤの世界を、ノクト達と一緒に旅をしながら感じたいとより一層強く思いました。 発売日が本当に待ち遠しいです^^ 今回は貴重なお話を聞かせて下さって、本当に有難う御座いました!!!

あひるる☆
登録日:2016.05.11 17:32

キャラ一人一人に力入れてるんだなぁ

ジョン
登録日:2016.05.11 01:14

去年のCEDECのレポートを見ても思いましたが、FF15のAIは様々な工夫がされており、実に興味深いです!

marezou
登録日:2016.05.10 22:29

大変興味深く読ませていただきました。 エピソードダスカでも感じましたが、キャラクターやモンスターがただそこにいるだけでなく、ちゃんと生きてる感覚があり感動したのを覚えています。製品版では更に磨きがかかっているんでしょうね、早くノクトたちと旅をしたいです!

NHK
登録日:2016.05.10 22:18

こういった観点を明確に推し進めたゲームってそう無いと思ってます。 なぜ無いかも何となく分かります。 ここを避けると極論同じゲームしか出来てこないと思ってます。 なので今回のFFはとても気になってます。

十六夜【D・D】
登録日:2016.05.10 21:07

なるほど!素晴らしいです(*´ω`*)FFXVではファイナルファンタジーという一つの世界(私たちと同じく一個の生命があり生きている別の世界)ということですね!!ゲーム内のNPCや敵にも人生があり喜怒哀楽があると・・製品本編を早くやりたくなりますです(*´ω`*)モフモフ 新しい世界での出会いを心から期待しております!!

アベル
登録日:2016.05.10 20:58

こういった記事すごく好きです!

zacknoct
登録日:2016.05.10 20:54

モンスターも「命」がありますから「生きている世界」がより、リアルになって今回例として出したプロンプトも生きているからこそ実体験したらこういう行動に出るって説得力がありますよね‼

hiroaki1192
登録日:2016.05.10 20:53

三宅さんはじめまして、非常に興味深い内容の記事でした。ただのキャラクターを作るのではなくゲームの中で生きる生命を作っているというのは凄いですね!だからエピソードダスカでは他のゲームにはないキャラクターの連帯感を感じたのかも知れませんね。これからも大変でしょうが開発頑張って下さい!

 
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